2017年1月5日(木)放送、テレビ朝日系列「トリハダ(秘)スクープ映像100科ジテン」
3時間スペシャル 
19時00分~21時48分




2016年に発覚した朝霞市女子中学生誘拐事件。

被害者の中学生は2014年3月に自宅に帰宅途中に寺内樺風(かぶ)容疑者に拉致され、約2年間以上監禁されていた。その間、容疑者は大学に何食わぬ顔で通い、就職も内定していたという衝撃の事実は世間を騒然とさせた。



この2年間に被害者は中学1年生が3年生になり、所属する学校では生存を信じ学友に卒業証書を渡し、精神的に安定したら、本人に校長が手渡すことになる。


この2年間、どれほどの恐怖のなかに少女がいたことか。

女子中学生にケガはなかったとしても、心のトラウマは一生消えない。こういう事件が起きないように、各自治体や地域の日頃の協力や、警察でも警邏、パトロールの強化などして、事件を未然に防ぐ予防対策も重要になる。


今回のスクープ映像100科ジテンでは、同じように日本で実際に起こった甲府信金OL誘拐殺人事件を取り上げ、二度と同じ事件が起こらないように、短絡的な犯人の犯行の手口を再現ドラマで公開。放送される前に、事件の全容を紹介する。

■目次

甲府信金OL誘拐事件とは
犯人・宮川豊の犯行目的
誘拐された内田友紀さんの行方
「天国と地獄」とは
犯人・宮川豊の逮捕

甲府信金OL誘拐事件とは



1993年8月10日に山梨県甲府市にある甲府信金OL身代金目的誘拐事件。

内田友紀さん

被害者女性の内田友紀さん(当時19歳)は甲府市にある信用金庫の支店に勤務する新人OL。この日も窓口業務が終了する時間になった時、本店を経由して地元マスメディアを偽装した犯人の宮川豊(当時38歳)が内田友紀さん指名し取材を依頼。


内田友紀さんは上司に相談した結果、地域地元にも貢献になると了承。
内田友紀さんは銀行の勤務が終了後、宮川豊が手配したタクシーに乗り、待ち合わせ場所の小瀬スポーツ公園に向かった後、行方不明になる。



目次にもどる

犯人・宮川豊の犯行目的



宮川豊は自動車販売会社に勤めるセールスマンをしており、看護婦のしていた嫁と結婚、2人の子供がいた。周囲からは幸せそうな家族に見えていたのだが、宮川豊が営業での販売実績アップのために数多くの架空契約を会社に計上。


そして、愛人であった韓国人ホステスとの交際費に使用してしまい、多額の借金を抱えていた。借金の原因が愛人との交際費だったことで、嫁に相談することが出来ず、その返済目的で誘拐事件を計画する。



宮川豊が内田友紀さんを指名した理由は、犯行前に銀行の窓口で対応した時に内田友紀さんが名札をつけていたので名前を覚えていたので、指名しての犯行に及んだ。銀行員なら簡単に身代金を用意できると考えての短絡的な犯行だった。


目次にもどる

誘拐された内田友紀さんの行方




1993年8月10日、帰宅しなかったことで内田友紀さんの父親が銀行に問い合わせると、宮川豊から身代金を要求する電話が入ったことを伝えられる。



甲府信金は身代金の要求があった時点で警察に通報。
山梨県警は犯人を刺激しないよう非公開としつつ、その後もかかってくる犯人からの電話に逆探知で犯人の居場所を特定しようとするが、うまくいかず、身代金を手渡す時に確保する作戦に切り替える。
 
宮川豊は映画「天国と地獄」で行われた誘拐事件の手口を持ち入り、中央自動車道から身代金4500万円を投下するよう指示して、金を持ち去る計画を実行。


しかし、配備していた警察の数の多さから、宮川豊は身代金の回収を断念。そのまま、犯人との連絡が途絶えることになる。



目次にもどる

「天国と地獄」とは



巨匠・黒澤明の「天国と地獄」
天国と地獄

1963年に公開されたサスペンス映画の最高峰と称される「天国と地獄」は、制作されてから半世紀以上経った現在も名作として語り継がれている。


ストーリー前半は、「被害者」である権藤邸の中でのみ物語が進行し、権藤の靴会社の経営権が社内の勢力争いによって奪われそうになっていることが物語の背景として紹介されていく。 権藤の息子と権藤の運転手の息子が遊んでいて、2人が外に遊びに出て、しばらくしたら電話が鳴り、「お前の子供を誘拐した」という男の声。


ところが、権藤の息子が外から帰ってくる。
誘拐されたのは運転手の息子だった。 しばらくして、再び犯人から身代金を要求する電話。犯人は完全に権藤の息子を誘拐したと思いこんでいる。身代金の額は、権藤が社内の権力闘争につぎ込もうとしていた金を使えば払える金額だった。

犯人(山崎努)の顔をさらさない身代金の引き渡し方法を考え、身代金受け渡しに「走っている電車等から現金等を落とす」という手法は、後の犯罪で数多く模倣されている。


1963年9月「草加次郎事件」1965年「新潟デザイナー誘拐事件」1984年「グリコ・森永事件」、2002年「新城市会社役員誘拐事件」、2004年「大阪パチンコ店部長誘拐事件」そして、1993年「甲府信金OL誘拐事件」


この映画の影響は大きく、身代金誘拐に及んだ者で一番有名なのが1963年「吉展ちゃん誘拐事件」1980年「名古屋女子大生誘拐事件」と日本全体を震撼させた。


「天国と地獄」公開された後には、都内を中心に誘拐事件が多発。
映画の公開中止にはならなかったが、国会でも問題として取り上げられ、1964年の刑法一部改正(「身代金目的の略取(無期または3年以上の懲役)」を追加)のきっかけになったといわれている。




目次にもどる

犯人・宮川豊の逮捕




山梨県警は、行方不明になって数日後、変わり果てた内田友紀さんを山中で発見する。
このことで情報を一斉公開し、宮川豊が金を要求する肉声の電話内容も公開、ワイドショーで何度も連日放送された。マスコミに連日のように報道され、事件発生から14日たった8月24日の早朝、宮川豊は「もう逃げられない」と判断し、自首してきた警察署で逮捕に至った。

宮川豊

宮川豊のまったく身勝手な誘拐事件は、1996年5月1日に無期懲役が確定。


2010年、法務省が甲府信金OL殺人事件の犯人で無期懲役で服役している宮川豊受刑者の「仮釈放を検討している」というニュースが報じられた。しかし、実際は「仮釈放の審理」が開始されただけで、審理の結果「仮釈放不可」になったと思われる。

最近では、無期懲役の仮釈放は厳格運用されており、運よく出られても約30年の平均で入所期間後ので、事件から20年そこそこではまだ刑務所の中。


今夜の放送では犯人・宮川豊の手口、事件当日の再現ドラマで事件当日を振り返る。

目次にもどる

スポンサーサイト