別府昇 名古屋立てこもり放火爆発事件 (4)
2019年12月9日(月)放送、TBS系「日本を変えた!あの重大事件の新事実~衝撃事件の現場に知られざるヒーローがいた~」
20時00分~22時57分






2003年9月16日に起きた「平成最悪の立てこもり事件」と呼ばれた名古屋立てこもり放火爆発事件を特集。



犯人が立てこもる事件を起こすには、目的というものが存在する。


例えば、警察に追いつめられて仕方なく逃げ込んだ場所に篭城しら浅間山荘事件。犯行を行った場所で事件が明るみになり警察が駆けつけ篭城した金嬉老事件。.警察に指名手配されていて自宅にいたところ銃撃戦になり篭城した町田立てこもり事件など、すべての事件には犯人の目的があった。






しかし、名古屋立てこもり放火爆発事件の犯人は、その目的が不透明だった。




いったい、名古屋立てこもり放火爆発事件とはどんな事件なのか?放送に先駆け、名古屋立てこもり放火爆発事件の事件概要についてまとめてみた。



■目次

名古屋立てこもり放火爆発事件とは
日本における立てこもり事件
名古屋立てこもり放火爆発事件の犯人は別府昇
別府昇が契約した軽急便とは
名古屋立てこもり放火爆発事件の犯人の目的

名古屋立てこもり放火爆発事件とは




別府昇 名古屋立てこもり放火爆発事件 (2)


名古屋立てこもり放火事件は、2003年(平成15年)9月16日に愛知県名古屋市東区東大曽根町本通(町名は事件当時)で発生し3人が死亡・41人が負傷した現住建造物等放火・強盗・人質強要・銃刀法違反などの事件。





2003年9月16日午前10時ごろ、運送会社「軽急便」の賃金不払いに抗議した社員の男(当時52歳)が愛知県名古屋市東区東大曽根町本通(2004年町名変更により、同区矢田一丁目)の大曽根駅前に位置する「第一生命大曽根駅前ビル」4階にある軽急便名古屋支店名古屋営業事務所センター(当時女性社員22人・男性社員8人の31人在室)に出刃包丁・ポリ容器を持って侵入。



男は男性社員と揉み合いになり軽傷を負わせた後、女性社員22人+負傷した男性社員1人を解放した一方で店内にガソリンを撒き、支店長(当時41歳)以下男性社員8人を人質に取って支店内に立てこもった。


その上で男は支店長以外の社員7人を解放した一方で午後1時ごろまでに残るポリタンクを倒して中身を撒き散らし、支店長に命じて軽急便本社(名古屋市中区錦)に電話をかけさせ「7月から9月分までの現金25万円を指定した銀行口座に振り込め」と電話させ、午後0時10分ごろに要求金額通りの現金を振り込ませた。





事件発生を受けて愛知県警察は加害者の説得に当たった一方、警察庁では事件発生の第一報が入った直後から応援部隊を派遣する準備を始め、大阪府警察の刑事部捜査第一課特殊犯捜査係(MAAT)に出動を準備するよう指示し、愛知県警察特殊部隊(SAT)に待機命令を出した。



だが、現場の室内には揮発したガソリンが充満していたため、加害者の制圧に銃器や閃光弾を使用することができなかった。 警察はさらに加害者の説得を続けたが、最終的に加害者は人質7人を解放した直後の午後1時10分ごろにライターでガソリンに火をつけ自爆。



この結果、加害者と人質の支店長が死亡し、加害者を制圧・逮捕するため現場階段付近にて待機していた愛知県警察の機動捜査隊隊員(当時31歳、巡査長)が一酸化炭素中毒で殉職した。




参照wiki





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日本における立てこもり事件








日本では、立てこもり事件とニュースで報道されることがあるが、立てこもると犯罪になるわけではない。



例えば、犯人が自宅に包丁を持って立てこもり逮捕という報道が過去にあるが、人質もとらず、自分の家で、包丁持っているだけで事件になるわけではない。



これは「立てこもっているから」事件として扱われるわけではなく、銃刀法違反だから。自宅で、自分の包丁でもダメで、包丁は調理に使うものだから、その包丁を持って立てこもりに使ったら事件となる。




じゃあ、家族を人質にせず、刃物は使わずに、内側から玄関、窓に鍵をかけて立てこもった場合はどうか?と言うと、家族が通報してもそういった行動は民事不介入な警察が立ち入ることはない。



犯罪の容疑がなければ、家族内で解決すべきことなので警察は引き上げていく。




このように、立てこもりが事件になるには、何らかの犯罪の容疑がないと事件として扱われることはない。





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名古屋立てこもり放火爆発事件の犯人は別府昇





名古屋立てこもり放火爆発事件の犯人・別府昇は大阪市内の中学を1966年に卒業後、高校には進学せず、地元の建具製作会社に就職。勤務態度はまじめだったそうだが1981年に退社後、4社の運送会社を転々としたという。人付き合いが苦手だった別府昇は、同僚と交流がなく、仕事以外では会話が一切なかったそうだ。



そして、事件を起こす8か月前の2003年1月、務めていた会社を退職し「自分で仕事を始める」と軽急便の新規運転手として契約。3月には、軽急便の事業を開始した。


しかし、別府昇は9月初め、会社が紹介した荷物の配送を期日までに終えられず、黙って自宅に持ち帰るというトラブルを起こしている。客からの苦情で会社側が面談に出向き、理由を問いただしたが返事はなかったという。


事件を起こす5日前の9月11日、別府昇は契約を解除。
そして、名古屋立てこもり放火爆発事件を起こしている。




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別府昇が契約した軽急便とは



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軽急便とは、軽自動車を使った運送サービス事業。軽急便が受注した仕事を委託してもらい、依頼主から荷物を受け取って指定の場所まで配送。運送車両が足りない、部品が足りないときの「緊急配送」や、企業専属ドライバーとして「ルート配送」「企業内配送」などを行う。


収入は完全出来高制を採用しているそうで、働けば働くほど収入があがる。
やる気がそのまま給料に繋がるため、モチベーションも維持しやすいのが魅力だが、使用頻度や走行距離が多い為に乗用車としての用途よりも事故(配送トラブルや交通事故など)を起こすリスクが高い。



ネット情報では、軽急便の事業で良い結果は期待できない報告のほうが多い。



運ぶ荷物が自分のところで既にあるのか、全くそうではなく、単純に「軽貨物運送」を軽急便で初めようとするのかによって大きく違い、軽急便は契約金や車両の販売代金はしっかり取るわりに、その後の仕事の保障はしてくれない。



あったとしても、人件費で赤がでてしまうリスクが高い仕事が多い。


会社は説明会と銘打ち、美味しい話ばかりを並べて、参加者をその気にさせ「仕事はいくらでもあります」「月に80万円稼いでいるドライバーもいます」など、うまく誘っていく。




しかし、フタを開けると「仕事はいくらでもあります」のは確かにあるにはあるが、働きに会わない単価の仕事ばかり。



「月に80万円稼いでいるドライバーもいます」も実際いるが、200~300人に一人位の割合のドライバーしかいないので、いかにも沢山いそうな言い回しをしている。実際の大半は、20~25万円位で、そこからガス代、メンテナンス代などが引かれる。


これが現実。



つまり別府昇は事件当時、かなり苦しい状況にいたことがわかる。







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名古屋立てこもり放火爆発事件の犯人の目的



別府昇 名古屋立てこもり放火爆発事件 (5)


報道では、別府昇は愛知県名古屋市にあった営業事務所センターに出刃包丁・ポリ容器を持って侵入。店内にガソリンを撒き、賃金不払い(約25万円)を要求したとなっている。




しかし、第三者目線でこの事件を見たとき、別府昇は賃金不払い分のみだけが目的で、こんな事件を起こすだろうか?






まず、「事務所に立てこもって爆破した事件」の現場となった「軽貨急配」という会社は現在も存在しており、持ち株会社化してトラスティックスホールディングスという会社が変わって大証二部上場を継続している。ドライバーの募集は今でも軽貨急配の名前でしている。



問題は別府昇が、「月40~50万はかせげる」という気持ちでこの契約を結んだこと。




たしかに、それはあくまでも「売り上げ例」なので、ドライバーへの委託料は地域によって違いはあるが、おおむね\12,000円×1ヵ月20日。つまり月24万というのがよくあるケース。もちろんそれがすべてとはいわないが、中には土曜の追加業務あるいは早朝、夜間の追加業務をこなして35万以上稼いでいる方もいる。



しかし、上記にも書いたようにそういった方はごくまれ。


そこから分担金、手数料、引き当て金、障害保険などの名称でいくらか引かれ、最終的に売り上げから約3割を引かれる仕組みになっており、約7割がドライバーへ支払われる。



つまり24万×0.7=約17万が手取り分になる。


そこから主な負担としてガソリン代(週2回満タンで約3万)が必要。
会社とドライバーの関係は「請負」の関係になり、つまり仕事を依頼して終了して始めて委託料が支払われる。


「請負」だから、仕事上の賠償は当然請求され、商品に事故があったらドライバーの負担になる。また雇用関係がないので年金、健康保険などは自分持ちだし、当然有給休暇などない。運転中に事故を起こしても何も保障はない。



当然ガソリン代、車両の保険、メンテナンス、修理代なども自分持ち。


つまり上記の17万-3万(ガソリン代)=14万から各種社会保険、住宅費、食費、生活費、車検代なども捻出していかなくてはならない。



実は、この会社の問題になっているのはここから。

ドライバー募集のチラシを見て応募してきた人に、配送に使うとの理由で軽トラックをかなり高額な値段で販売している。配送用に荷台部分を改造した軽トラックでその金額はローンを組んで約350万ほど(新車、中古、ローン返済期間で違いはある)になる。そのローン代金が月6万ほどになり、かなり大きな負担になっていて、月14万円の手取り金額からさらにそのローン代金約6万を引いたあとの8万円になる。



そうなると生活に行き詰まり、結局仕事を継続してけなくなりあとに高額なローンだけが残り、弁護士事務所、司法書士事務所、消費者センターへ相談しているケースが増えている。



購入した方は、「月40万円の仕事が必ずあると思って軽トラを購入したが仕事の紹介がなかった」「無理に購入させられたが仕事の紹介がなかった」と主張し、販売した会社側は、「合意の上、本人の希望で販売した」、「40万かせげるというのはあくまでも売り上げ例」と主張し、双方の主張が食い違っており実際に裁判にもなっている。




別府昇は、軽トラックを購入しただけで、結局思うような収入が得られず、会社に裏切られた気持ちで事件を起こしてしまったのだろう。



また、この会社は以前株式を上場していましたが今は上場していない。


「していない」というより、上場廃止にさせられた。MSCB発行しまくって仕舞いには株式併合すると言い出しているので、株主を馬鹿にした行為でもある。株主も、契約ドライバーも馬鹿にしたような会社はまともとはいえない。


詐欺とは言い過ぎかもしれないが、人のことなどどうでもいい思っており、信用のおける会社とは思えない。




一番大事にしなければいけない株主と社員(ここでは社員ではないけど現場で働くドライバー)を雑に扱った会社が、別府昇が事件を起こすきっかけとなってしまったのかもしれない。








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